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鉄 骨
高力ボルト接合
No. 55 チェック チェック内容 高力ボルトの検査事項の確認を行ったか
詳細説明 備考・記録
 高力ボルトについての主なチェック事項は以下のものである。
 ・使用品は規格に適合しているか
 ・試験成績と設計図との照合
 ・取扱いおよび保管方法は適切か
 それぞれの事項について詳しく記す。
                                                         
   
   
   
   
 1) 使用品は規格に適合しているか    
   JIS B 1186に規定された摩擦接合用六角ボルト・六角ナット・平座金のセットまたは特殊高力ボルトを使用する。
 特殊高力ボルトは、日本鋼構造協会規格JSSU09に定められた構造用トルシア形高力ボルト・六角ナット・平座金のセットで大臣認定を受けたものとする。
   
     
     
     
     
 2) 試験成績と設計図との照合    
   設計図および仕様書により高力ボルトの等級およびセットの種類を再チェックする。これは構造計算によって所定強度を算定したものである。
 試験は製品に対して社内試験,現場搬入後のロットごとのトルク係数値試験,ボルト軸力確認試験を行う。製品に対しての社内試験は、各メーカーの社内試験成績表・検査表によってその機械的性質・規格などを確認する。高力ボルトの検査内容は、以下のものである。
   
     
     
     
     
     
  @)  外観上の検査    
   形状・寸法・ねじ精度・表面の状態・傷など    
  A)  機械的性質の検査    
   ボルトの引張強度・硬さなど    
  B)  セットのトルク係数値の検査    
   管理図によって算出し、標準偏差の期待値に対して検定を行う    
  C)  すべり試験(すべり係数値検査)    
   トルク係数値や導入軸力が確認された高力ボルトで供試体を締め付け、引張試験を行い、すべり荷重からすべり係数を測定する。    
     
     
   以上の検査・試験に際しては、できる限り立会い検査とする。    
 3) 取扱いおよび保管方法は適切か    
   高力ボルトは非常にデリケートなものである。ボルトおよびナットのねじ部分に付着したごみ、雨水による錆などにより、トルク係数値は大きく変動する。また温度上昇,低下によっても同様に変動するので、その取扱いは十分注意しなければならない。したがって、現場における保管は、特に雨水・塵埃・温度変化による影響が少ない場所を選ぶ必要がある。運搬・取付けのときも、投げ落しやボルトの叩き込みなどは絶対に避けなければならない。
 保管方法としては、高床の倉庫(湿気を防ぐ)に防湿箱に納めて保管するが、あまりに長期間の現場保管はやめて、1週間以内で使用し終わる分くらいの本数を保管することが望ましい。