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コンクリート
高強度コンクリート
No. 69 チェック チェック内容 高強度コンクリートは一般のコンクリートとは調合強度の表し方が異なるが,区別してあり問題はないか
詳細説明 備考・記録
 一般のコンクリートでは調合強度を決める材齢は標準養生28日とし、構造体コンクリートでは、管理材齢を28日にするか,n日(28<n≦91)とするが、高強度コンクリートでは低熱型のセメントを用いる場合が多いので、調合強度の場合でも次に示す方法で表す。                                                          
   
   
   
1) 一般のコンクリートの場合    
@) 構造体コンクリートの強度管理材齢が28日の場合,    
  F= Fq+T+1.73σ (N/mm2)      
  F= 0.85(Fq+T)+3σ (N/mm2)      
  のいずれか大きいほうをとる。    
A) 構造体コンクリートの強度管理材齢が28日を超え91日以内のn日の場合,    
     
  F= Fq+Tn+1.73σ (N/mm2)      
  F= 0.85(Fq+Tn)+3σ (N/mm2)      
  のいずれか大きいほうをとる。    
  F: コンクリートの調合強度 (N/mm2)      
  Fq: コンクリートの品質基準強度 (N/mm2)      
  T: 構造体コンクリートの強度管理の材齢を28日とした場合のコンクリートの打込みから28日までの予想平均気温によるコンクリート強度の補正値(N/mm2)    
     
     
  Tn: 構造体コンクリートの強度管理の材齢を28日を超え91日以内のn日とした場合のコンクリートの打込みからn日までの予想平均気温によるコンクリート強度の補正値(N/mm2)    
     
     
  σ: 使用するコンクリートの強度の標準偏差    
2) 高強度コンクリートの場合    
   調合強度は標準養生した供試体の材令m日における圧縮強度で表すものとし、次に示す@)またはA)による。    
     
@) 構造体コンクリートの強度管理用供試体の養生方法を標準養生とし、構造体補正強度によって構造体コンクリートの強度判定を行う場合は、調合強度は次の(1)式および(2)式または(3)式および(4)式を満足すること。    
     
     
     
  mF≧ Fc+mSn+Kσ1 (N/mm2) (1)      
  mF≧ α(Fc+mSn)+3σ1 (N/mm2) (2)      
  mF≧ (Fc/mKn)+Kσ1 (N/mm2) (3)      
  mF≧ α(Fc/mKn)+3σ1 (N/mm2) (4)      
A) 構造体コンクリートの強度管理用供試体の養生方法を、構造体コンクリートの温度履歴と類似の温度履歴を与える構造体温度養生とする場合は、調合強度は次の二つの式の大きいほうを採用する。    
     
     
     
  mF≧ Fc+ΔF1+mSn'+Kσ1      
  mF≧ α(Fc+ΔF1+mSn')+3σ1      
  ここに,    
  mF: 構造体コンクリートの強度管理材齢n日とし、調合を定めるための基準とする材齢をm日とした場合の調合強度(N/mm2)    
     
  Fc: コンクリートの設計基準強度(N/mm2)    
ΔF1 構造体コンクリートの強度と構造体コンクリートの温度履歴と類似の温度履歴を与えた強度管理用供試体の強度との差を考慮した割増しで、3N/mm2以上とし、事前に施工試験を行うか、信頼できる資料により定める    
     
     
     
mSn: 標準養生した供試体の材齢m日における圧縮強度と構造体コンクリートの材齢n日における圧縮強度との差によるコンクリート強度の補正値(N/mm2)。ただし、mSnは0(N/mm2)以上の値とする    
     
     
     
mKn: 標準養生した供試体の材齢m日における圧縮強度に対する構造体コンクリートの材齢n日における圧縮強度の比によるコンクリート強度の補正比(mKn=Fsn/Fsm)。ただし、mKnは1.0以下の値とする    
     
     
     
mSn': 標準養生した供試体の材齢m日における圧縮強度と構造体コンクリートの温度履歴と類似の温度履歴を与える構造体温度養生をした供試体の材齢n日における圧縮強度との差によるコンクリート強度の補正値(N/mm2)。ただし、mSn'は0(N/mm2)以上の値とする。    
     
     
     
     
Fc+mSn,Fc/mKnおよびFc+ΔF1+mSn':構造体補正強度(N/mm2)    
σ1 構造体コンクリート強度管理用供試体の圧縮強度の標準偏差。実績がない場合には、@)の場合は0.1(Fc+mSn)または0.1(Fc/mKn),A)の場合は0.1(Fc+ΔF1+mSn')(N/mm2)とする    
     
     
     
K: 構造体補正強度に対するばらつきを考慮した正規偏差で、1.73以上とする。ただし、コンクリートの設計基準強度が80N/mm2以上の場合は2.0以上とする    
     
     
α: 構造体補正強度に対して許容される最小値と構造体強度との比で、0.85以上とする。ただし、コンクリートの設計基準強度が80N/mm2以上の場合は、0.9以上とする    
     
     
 なお、構造体コンクリートの強度と供試体の強度との差を考慮した割増強度(ΔF)は、一般のコンクリートではΔF=3N/mm2として一定の数値で定めているが、高強度コンクリートでは構造体コンクリート強度の管理(JASS 5-2003)に示すように、S値はセメントの種類や強度の管理材齢のとり方によって異なり、S値は3よりも大きい。