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カーテンウォール
設計図書の確認
設計図書について
No. 7 チェック チェック内容 CWの材料の確認を行ったか
詳細説明 備考・記録
 CW部材が、どのような材料であるかを確認する。各部材の一般的な材料は、次のようである。                                                          
   
1) PC部材    
   CWで使用されるコンクリートは、軽量コンクリート1種(気乾単位容積質量1.85〜1.9t/m3,スランプ5〜6cm,単位水量140〜170kg/m3)で、設計基準強度30N/mm2が多く、各メーカーの標準調合を採用するほうが問題は少ない。軽量コンクリート2種は、ほとんと使用されない。このほか、普通コンクリート,特殊な軽量骨材を用いた軽量コンクリートや、各種繊維を混入し補強筋なしの材料も使用されているが、メーカーが限定される。
 鉄筋類は、一般に主筋にSD 295Aの異形棒鋼(径:D13,D10,JIS G 3112)を使用することが多い。また、これを格子状に溶接した鉄筋格子も使用される。さらに、収縮ひび割れを制限するための溶接金網(径:6mm,JIS G 3551)や細部を補強する鉄線(径3.2mm程度,JIS G 3532またはJIS G 3551)も使用される。
 先付け(打込み)材料では、ゴンドラ用ガイドレール,および後付けするサッシなどの取付け金物がある。
   
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
2) 金属部材    
   金属部材としては、アルミが最も多い。材質は、板材用,押出材料用,鋳造用の3種類がある。アルミの表面処理(耐食性向上)は、近年複合皮膜(陽極酸化皮膜+塗装)が多い。なお、雨掛りなどの湿潤環境でアルミと鋼材(下地金物)を接触させると、低電位のアルミが著しく腐食する。両者間を厚膜塗装や絶縁シート等で電気的に絶縁する必要がある。屋内使用では、それぞれの通常の皮膜や塗膜による絶縁で問題になることは少ない。
 アルミ鋳造部材は近年事例が少なく、大規模工事でないと対応が難しい。
 このほか、普通鋼(鋼板,形鋼),亜鉛めっき鋼板,高耐候性鋼,ステンレス鋼の部材もある。
   
     
     
     
     
     
     
     
     
     
3) ガラス    
   金属枠にはめ込むガラスは、フロート,熱線吸収,熱線反射,網・線入り,合わせ,複層,倍強度の各ガラスが使用される。
 従来,強化ガラスは、割れると小片となり大部分が脱落するので高所には採用されず、もっぱら1階の出入口やショーウィンドに使用されていた。しかし、近年、孔あけ加工した強化ガラスを金属ブラケットに止め付ける工法(DPGとも呼ばれている)が高所でも採用されている。このような工法はメーカー独自の工法であり、実績を確認することが重要である。なお、高所に使用する強化ガラスは、割れても脱落させないために、合わせガラス化や飛散防止フィルムを張って金属ブラケットにぶら下げる対策が必須である。
 熱線吸収ガラスや網・線入りガラスを採用する場合には、熱割れの検討が必要である。熱割れとは、中央部とサッシにのみ込まれた部分のガラスの温度差によって生じる割れで、一般のRC造に比べCWでは起こりにくいが、サッシ先付けのPC部材では検討を要する。検討方法は、ガラスメーカーのカタログが参考になる。
 このほか、熱線反射ガラスでは反射映像のゆがみを調整する要求が多い。調整はガラスを面外方向移動させるため、軀体や金属枠の取付け精度が十分管理でき、さらにガラス溝幅が広いこと、スパンドレル部にも内部からの作業空間があること等が必須である。しかし、板ガラスやサッシ枠には製造上の公差があるので、いずれの方向から見ても納得できる調整は不可能である。したがって、どの方向から見る映像を主とするか、映し出される対象をどの範囲とするか、調整の限界をどの程度とするかの事前打合せが必要である。
   
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
4) 支持金物(ファスナー)    
   PC用は、形鋼や鋼板(SS 400)を組み合わせてCWメーカーが製作するものと、専用品として市販されているものとがある。
 金属部材用は、アルミ押出形材や形鋼等を組み合わせてCWメーカーが製作することが多い。いずれも実績を確認することが重要である。
 鋼材の防錆処理は、屋内使用では電気亜鉛めっき(12μm程度),屋外使用では溶融亜鉛めっき(550g/m2程度(約80μm))とするのが一般的である。また、ボルト類は、屋内使用で亜鉛めっき(8μm程度),屋外使用ではステンレス製とする場合が多い。
   
     
     
     
     
     
     
     
     
5) シール材    
   対象に合わせてシール材を適材適所とすることが一般的である。近年、ガラス回りの外部側はシリコーン系による汚れを嫌い、ポリイソブチレン系(2成分)を採用することも増えている。    
     
     
     
6) 断熱材    
   PC部材では、取付け後に現場発泡形のポリウレタンを裏面に直接施工するのが一般的である。金属部材では、パネル裏面にポリウレタン,ポリスチレン系の発泡体およびグラスウール等の成形板を取り付けるのが一般的である。製品によっては、アルミを腐食させるものもあるので注意する。    
     
     
     
     
7) すべり材(摩擦低減,発音防止)    
   ふっ素樹脂系のシートやステンレス板などにカーボングラファイト加工したものがあり、摩擦係数は0.2〜0.3程度のものが多い。    
     
     
8) ゴムガスケット    
   PC部材の2次シール用とガラス用があり、材質は、クロロプレンゴム,EPTゴム,シリコーンゴムなどがある。材質,形状,硬さ,耐久性等を確認する。