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カーテンウォール
設計図書の確認
変位追従性について
No. 12 チェック チェック内容 層間変位追従性の確認を行ったか
詳細説明 備考・記録
 昭和46年告109号3の二に「地上3階以上の建物の屋外に面するPC部材の帳壁は、その上部又は下部の支持構造部分において可動すること(ただし書きあり)」と、また、同五に「高さが31mを超える建物の屋外に面する帳壁は、1/150の層間変位に対して脱落しないこと(ただし書きあり)」とある。
 設定値は、建物剛性等によるため一概には決まらない。一般的には、次の2段階の要求に対する変位角(1/X)が設定される。
                                                         
   
   
   
   
   
  CW部材が、ほとんど補修の必要なしに継続使用できる。たとえば、1/250    
     
  CW部材が、破損・脱落しない。特に、ガラスが破損・脱落しないことが不可欠である。たとえば、1/100    
     
 次に、設定値とその根拠を確認する。
 一般的に、CWの形態別の取付け方法と層間変位追従機構は次のようである。
   
   
   
1) 層間形態    
   面内剛性の高い部材(PC部材等)は、一般に部材の取付け方式の回転方式(ロッキング)または水平移動方式(スウェイ)のいずれかの方式とし、支持金物にスライディングホール(ルーズホールともいう)を設け、取付けボルトが移動して層間変位に追従する。方式の選択は、部材の形状(縦長か横長か),割付け(開口部の割付け),層間変位の設定値の大きさなどによって決まるため一概には決まらないが、制約の少ない回転方式が望ましい。また、まれに半水平移動・半回転方式(ハーフロッキング)とすることもある。
 内面剛性の低い部材(ユニットサッシ等を含め)は、全体が平行四辺形に変形して層間変位に追従する。
   
     
     
     
     
     
     
     
     
     
2) スパンドレル形態    
   部材が梁・スラブと一体に動くので層間変位とは直接かかわらないが、上下のスパンドレル部材間に取り付けられるサッシ(横連窓等)は、層間変位が集中することに注意する。    
     
     
3) 柱・梁形態    
   梁を覆う部材はスパンドレル形態と、柱を覆う部材は層間形態と同様に取り付け、層間変位に追従する。    
     
4) 方立(マリオン)形態    
   狭い方立部材(主に金属方立)は一端一支点と考え、実質的に層間形態の回転方式と類似した取付けとなる。    
     
5) ガラス    
   属間形態での「ポツ窓」を除いて、ガラスは複数のCW部材に囲まれたサッシにはめ込まれる。サッシは内面剛性が低いので、属間変位に対し平行四辺形に変形する。サッシが平行四辺形に変形した時、サッシとガラスが接触しないようにサッシの底面とガラスの端部に余裕(エッジクリアランス)をもたせる。
 なお、昭和46年告109号3の四に「帳壁としてガラス入りのはめごろし戸(除,網入りガラス)を設ける場合は、硬化性のシール材を使用しないこと(ただし書きあり)」とある。この「硬化性シール材」とは「硬化性のガラスパテ」を指している。
   
     
     
     
     
     
     
     
 変形追従項目としてJASS 14等に鉛直相対変位追従性があるが、従来、わが国ではほとんど設定されない条件であり、一般的な設定値がない。
 長大スパンの梁や片持ち梁にCW部材を取り付ける場合、地震時の梁のたわみや梁のクリープによって、局部的に層間距離(鉛直距離)が変化することも想定される。アメリカでは、積載荷重による梁のたわみや柱の温度変化による鉛直相対変位を想定しているようである。
 設定値がある場合は、その内容を確認する。