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塗 装
一般事項
No. 10 チェック チェック内容 塗装工程のそれぞれの目的に応じた塗膜が形成できるように管理点を定めたか
詳細説明 備考・記録
 塗装工程では仕様書の柱となるものが工程表であり、その工程表の構成を理解しなければならない。                                                          
   
1) 工程    
   一般に素地調整から始まり、下塗り・中塗りまたは主材塗り・上塗りといった表現が用いられる。塗り回数とも関係があるが、上塗りを2回塗りとする場合には、上塗り1回目,上塗り2回目と明示する場合があり、この場合には施工管理も明確になり、工程表の効果を発揮する。
 特にこの工程は塗り回数,塗付け量と関係し、積算上の大きな要因となる。
   
     
     
     
     
     
2) 塗装種別    
   同一材料の塗装において工程の組合せの種類により塗装の種別が生じ、一般にその組合せによってその種別は高級・標準・普及に分類されている。    
     
     
3) 材料の種類・その他    
   「塗料の種類」を示す欄には、各工程に用いる塗料の種類が明記され、JIS規格等が明記されている場合もある。
 「その他」には研磨等の場合に用いる工具等が指定される。
   
     
     
4) 標準使用量(塗付け量・所要量)    
   所定の仕上げや塗膜を得るために必要な材料の使用量を各工程ごとに示すものであり、その表示の代表的なものは塗付け量と所要量である。    
     
     
  (1) 塗付け量表示の場合    
   粘度を調整するのにシンナーや水で薄めるが、このシンナーや薄め水を含めない塗料を原塗料という。塗付け量とは、この原塗料が塗装面に塗り付いた量でロスを含まない量をいう。    
     
     
  (2) 所要量表示の場合    
   所要量はロスを含めた塗付けロスを含めた量であり、吹付け仕上げの場合に用いることが多い。    
     
  (3) その他の表示の場合    
   その他、使用量とか塗布量とかいった表示の場合がある。これらは一般に所要量と同意に用いられているが共通した定義はなく、そのつど確認しなければならない。    
     
     
5) 塗り回数    
   各工程の塗装回数を示すもので、例として上塗り2回となっている場合は上塗り1回目,上塗り2回目の意味を示している。    
     
6) 工程間隔時間    
   各工程の塗装作業終了後、次の工程に移るために必要な塗料の乾燥時間を示すもので最近は「工程間隔時間」と表示され、同一工程内を2回以上行う場合は「工程内間隔時間」で示す。次の工程に移る場合の乾燥時間は「工程間間隔時間」により表現される。
 またすべての塗装完了後は「最終養生時間」として表現され、塗装面に多少の接触があっても傷が付かない作業が可能な状態に乾燥させる時間を示す。
 工程間隔時間の表現は次の内容で定めされるので、それらを確認した管理が必要である。
 工程間隔時間の表現例は乾燥方法により異なる。
 3時間以上の表現の場合:乾燥時間を3時間以上放置することを表現し、揮発乾燥・分散粒子融合乾燥等の化学反応をともなわない乾燥の場合用いる。
 16時間〜7日表現の場合:乾燥方法が重合乾燥(架橋反応乾燥)・揮発酸化重合乾燥等の化学反応がともなう場合,間隔時間が長くなり、乾燥硬化が進行しすぎ、次の工程の塗膜との層間付着性を損なわないように乾燥時間を限定している。
 これらの工程表に示された内容を施工要領の作業フローにより、各工程に管理点を定め運用することが有効であろう。